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大学の学部の選択

自分に適した大学の学部の方向性を探る

ハイスクールにおける理数系の科目は、数学、物理、化学、生物ですが、これらの教科に加えて、日本の普通科の高校では設けられていない、コンピュータ関連科目のICT(Information and Communication Technology)やDT(Degital Design)を学びます。

ブリティッシュスクールにおいて、ICTまたはITと呼ばれるコンピュータ関連の科目が必修です。ハイスクールの生徒たちは、これらの科目から自分の興味や適正を見極めて、コンピュータ工学部、理学部、工学部、建築学部、農学部、薬学部、医学部、情報工学部などで専門分野を大学で学ぶことになります。

コンピュータ工学部、理学部、工学部、建築学部

数学が得意で、数字の扱いにセンスのある生徒には、コンピュータ工学を勧めます。情報工学と重なるところもあるのですが、コンピュータ工学で学ぶプログラミングは複雑かつ高度化しています。この分野の大学院では、恐ろしくハイレベルな関数に取り組むことになります。

物理が得意な生徒には、仕事に役立つ実務的な技術や知識の習得ができるので、理学部よりも工学部を勧めますが、多くの大学で一つにまとめて理工学部として設けられています。理工学部は専門的に細分化し、多くの学科を抱えるようになっています。機械工学科や電気電子工学科を専攻する学生が一般的です。

ロボット工学(科)の分野では、機械工学、電気電子工学、情報工学の広範な知識が必要とされます。コンピュータ工学で学ぶ、プログラミング言語のC言語まで学びます。ハードとソフトの両分野の広範な知識が必要とされます。

建築学とは、建築物の設計のための構造と材料について学ぶのですが、鉄筋コンクリート構造や鉄骨構造だけでなく、構造力学における物理学的要素も必要な知識になります。機械工学、電気電子工学などの基礎知識も求められます。物理の基礎知識が必須です。

農学部、薬学部、医学部

農学部の目的は、生態系を維持しながら、食料の安定供給、作物の生産性の向上を図ることなので、化学や生物の基礎知識は必須です。応用生物学、環境科学、獣医学などがこの分野に含まれます。

薬学部は大きく6年制の薬学科と4年制の薬科学科に分かれており、薬剤師の育成は、前者のコースで行われます。基礎薬学から臨床薬学、創薬科学などを学んでいきます。この分野への進学には、化学の基礎知識が必須です。

医学部では、人体の構造機能、臓器器官の働き、疾患と治療を学び、臨床実習の準備をすることになります。入試科目も私立大でさえ、英語、数学、理科2科目になるので、長時間、長期間の勉強に耐える精神力が必要になります。非常に高い学力に加えて、高額な学費も必要なので、入試前に他の学部受験に変える学生も多いのが実情です。

情報工学部(IT)

ICTやDTが得意な生徒には、情報工学への進学を勧めます。一般的に大学では、1~2年生でウエブサイトの設計の基礎知識となるHTMLとCSSというコンピュータ言語を勉強します。3年生で、JavaScriptやPHPなどの言語を使ってプログラミングやデータベースの構築を勉強し始めます。この分野の知識は、工場内の生産管理にとても役立ちます。

パソコンが一台あれば、どこでも勉強できるので、貧乏人のための工学と言われています。ぼくもインターネット上で数年間かけてゆっくり独学しました。個人的には、何か技術を身につけたいと考えているすべての人にお勧めの学問です。独立して手っ取り早くお金儲けをしたい人、副収入を得たい人には、もってこいの分野です。

あらゆる工学の分野で情報工学の基礎知識が必要とされる現代社会

大まかに主な理系の学部の学習内容を自分なりに整理してみました。上記の学部では、大学卒業後に大学院に進んで、さらにもう2年学ぶ学生が多くなっています。それぞれの学部において、大量のデータベースを駆使した分析や解析が行われ、情報工学の基礎的な知識が必要とされる世の中なのですが、一般的な文系の学生には、これらの知識は皆無です。

インター校の学生たちはハイスクールで、ウエブサイトの設計だけでなく、データベースの操作まで勉強しますが、日本国内では、文系の有名大学を卒業して企業に就職したばかりの人が、今でもエクセルやパワーポイントの研修を受けています。平均的な日本人の英語の語学力の低さやITの知識の欠如から、日本人の事務所内の労働生産性は、先進国内で最低です。

日本政府内にもIT総合戦略室なるものがあって、「ITの活用による国民の利便性の向上及び行政運営の改善に係る総合調整等を行っています。」だそうですが、まったく機能していません。

自分の興味のあることを仕事にできる理系の学生

製造業の技術系採用枠は、新卒、中途採用ともに多く、文系の一般的な事務職、営業職に比べ、安定した地位や職業に就けるのが強みだと思います。大学や専門学校で、自分の興味のある専門分野を学んだ学生たちは、その特殊技能を生かして、職場でさらにその専門知識を深めることができます。

高度な英語が話せて専門技術を習得したインター校出身の学生たちは、自分の将来を希望や充実感で満たすことが可能だと思います。日本国内の大学ではなく、海外に目を向けてもよいと思います。タイのインターの大学の学費は、理系の学部でも安く、設備も豪華で、英語で専門知識が学べるのでお勧めです。そんな生徒を一人でも多く輩出したいと願って毎日教えています。

ICT(IT)
ウエブサイトを設計するためのコンピュータ言語、HTMLやCSSを勉強して、基本的な設計に関する知識を身につける教科です。また、MySQLを使ってデータベースの操作も習います。この知識があると工場内の生産管理や物流管理に必要な人材になります。

おそらく、このページを読んでいる方々のほとんどが、ここでITに関して何を言っているのか分からない状態だと思います。日本の高校には、ICTが一つの科目として存在しません。コンピュータ言語やプログラミングがまったく分からない、これが日本人のIT知識の現状です。

参考資料
上記の内容の参考として、Wikipediaなどの多数のサイトを熟読しました。この場を借りて、著者やサイトの管理者の方々に御礼申し上げます。

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